第38期第12回研究会「ジャーナリズム・リテラシー向上のためのティーチング・ティップス連続研究会:第2回 報道の在り方を討議する」(ジャーナリズム研究・教育部会)(5/14開催)

■日 時:2022年5月14日(土) 10:00~12:10
■方 法:ZOOMを用いたオンライン研究会
■登壇者:
・事例紹介1 「道徳的ジレンマから考える」  畑仲哲雄会員 (龍谷大学社会学部教授))
・事例紹介2 「「発言下手」な学生をディスカッションにいざなう「下ごしらえ」と「忍耐」が鍵」 水野剛也会員 (明治大学政治経済学部教授)
■司 会: 別府三奈子(法政大学)

■企画趣旨:
プロフェッショナルな報道に対する社会的信頼感の低下が著しい。大学に入ってくる10代の学生たちの多くが、テレビニュースを見ない、新聞記事を読んだことがない、という白紙状態どころか、「マスゴミ」やフェイクニュースといった根深いマイナスイメージをすでに持っている。ニュース、という言葉の実態は、LINEニュースの域にある。ジャーナリズム・リテラシー教育を提供する大学教育や、専門記者を養成している報道機関の社内記者教育は、こういった情報環境の激変をどう捉えていけばいいだろうか。
本研究会は、メディアプラットフォームの変化や、ビッグデータ解析技術の広がりに対応するとともに、人と話して取材し、意義ある記事・放送をつくる専門職としての記者養成法や、デジタル・トランスフォーメーション時代を読み解く新たなジャーナリズム・リテラシー教育法の開拓をテーマとして、幅広い情報交換と人的交流を促進する場を提供したい。この主旨のもと、第一回目は「記事作成の実践教育法」を開催した。
第2回は、ジャーナリズムとは何か、について、受講学生の漠然とした考えを深め、変化をもたらす優れた手法を実践しているお二人の会員にご登壇をお願いした。ともに、具体的な事例をもとに、討議やディベートの手法を用いて、具体的に考えさせる授業を展開しておられる。
畑仲会員は、新聞社・雑誌社・通信社で実務経験をもち、仕事をしながら大学院に進み、社会情報学の博士号を得られた。専門はジャーナリズムの規範論。「メディアと倫理」という学部の授業では自著を教科書に対話型の講義を実践しておられ、2021年にNNNドキュメント「遺族とマスコミ~京アニ事件が投げかけた問い」の中で授業の一部が紹介された。
水野会員は、日本と米国での研究一筋で、米国ジャーナリズム教育・研究の最高ランクにあるミズーリ大学でジャーナリズムの博士号を得ており、教育の引き出しをたくさんお持ちである。ご専門は、 アメリカ・ジャーナリズム史、とくに日系アメリカ人の新聞の歴史 。授業ではジャーナリズム論、マス・メディア倫理・法制、新聞論、などを担当。ゼミ学生と一緒に新聞投稿に取り組んだこともある。
おふたりともに、初学者を含む大学生に対して、具体的な日本の事例を授業で取り上げながら、単なる報道批判ではなく、報道の職責とその社会的役割の重要性へと学生の理解を導き出していく。その手法は教員側の臨機応変の力量も問われることから、研究会ではコツなども含めて、具体的にお話をいただき、出席者を交えて活発な議論を展開したい。

■申込方法
zoomで開催予定です。どなたもご参加いただけます。参加をご希望の方は、前日(5月13日の正午)までに、以下のグーグルフォームにて、お申し込みください。後日、いただいた連絡用メールアドレスに、ZOOMのミーティングIDをお送りします。    

https://forms.gle/L1gk4sAZwox1uPhSA

以上です。